おそらく、今この記事を読んでいるあなたは、
- 「TOEIC700点ってどのくらいのレベルなの?」
- 「TOEICで700点を取るためにはどのくらいの勉強時間が必要なの?」
- 「TOEIC700点を最短距離で突破するためにはどんな勉強法がおすすめ?」
- 「おすすめの参考書は?」
という疑問を持っているのではないでしょうか?
結論から言いましょう。
まず、TOEIC700点の英語力は一般的に、
- 大学中級レベル
と言われており、
- TOEIC公開テストの平均を+100点上回るレベル
です。(例年のTOEIC公開テストの平均点は600点前後。)
英検に換算すると、
- 英検2級に余裕をもって合格~凖1級合格
レベルとなります。
また、仕事・キャリア的な視点から見ると、
- TOEIC700点:日系企業であればほとんどの企業でかなり評価されるレベル
で、就職活動や転職活動でも有利となる武器として使うことができるレベルです。
では、そんなTOEIC700点を、無駄なく、最も時間をかけずに、突破するためには、どのような学習を行えばいいのでしょうか。
そこで、この記事を読むことで、
- TOEIC700点は社会人としてはどのくらいのレベル?
- TOEIC700点は大学生としてはどのくらいのレベル?
- TOEIC700点は就活・転職活動でどのくらい通用するの?
- TOEIC700点を最も時間をかけずに、最短距離で突破するためのおすすめの学習法とおすすめの参考書は?
という疑問がスッキリ解決します。(上のそれぞれの疑問文をクリックするとその疑問に答えている部分にジャンプできます。)
1.TOEIC700点のレベルはどのくらいすごい?
まずは、目指すべきゴールとするTOEIC700点を取得するために必要な英語力がだいたいどのくらいなのかを見てみましょう。
TOEIC700点の英語力を、
- 「会話力」
- 「英検に換算した時の級」
- 「語彙力(単語・フレーズの知識)」
- 「仕事や資格として見たときのレベル」
の4つの視点からザックリまとめると以下のようになります。
- 会話力:通常会話は完全に理解できることが多く、特定の分野のトピックでも対応する以下らが備わっている。仕事上も問題ないレベルで英語を使うことができる。しかし、細々とした構文の誤りなどの正確さや流暢さに伸びしろがある場合が多い。
- 英検:2級~凖1級
- 語彙力:約7,000語(大学一般教養レベル)
- 仕事・資格としてのレベル:ほとんどの企業でかなり評価されるレベル。
TOEIC公式が公表している「TOEIC700点のレベル」はこのくらい
TOEIC公式(TOEICを主宰しているIIBC国際コミュニケーション協会)によると、TOEIC700点のTOEICのレベルは、リスニング、リーディングそれぞれ以下のようになります。
TOEIC公式(ETS/IIBC)
- 【リスニング】
- 短い会話において、特に語彙が難しくないときは、話の主旨、目的、基本的な文脈が推測できることもある。
- 長い聴解文において、情報の繰り返しや言い換えがあるときは、話の主旨、目的、基本的な文脈が理解できる。
- 短い会話において、簡単な、または中級レベルの語彙が使用されるときは、話の詳細が理解できる。
- 長い聴解文において、情報が繰り返され、解答に必要な情報が話の最初か最後に提示されるときは、話の詳細が理解できる。情報が少し言い換えられていても、詳細が理解できる。
- 【リーディング】
- 文章の主旨や目的が推測できる。詳細が推測できる。
- 意味を読み取ることができる。言い換えがあっても、事実に基づく情報が理解できる。
- 文章に使用されている語彙や文法が難しいときでも、文章の限られた範囲内では情報を関連付けることができる。
- 中級レベルの語彙が理解できる。文脈中の難しい語彙、よく使用される単語の例外的な意味、慣用句的な使い方が理解できることもある。
- 規則に基づいた文法構造が理解できる。また、難しく、複雑で、あまり使用されない文法的な構造が理解できる
(レベル別評価の一覧表|TOEIC Listening & Reading Test|【公式】TOEIC Program|IIBCより)
(ちなみに、TOEIC700点を最小の時間と最小の労力で突破する学習法・勉強法については2.TOEICで700点を最短距離で達成するにはどんな学習をしたらいい?にて詳しく解説しています。)
TOEIC700点は英検に換算すると2級~凖1級レベル
また、TOEIC700点を英検に換算すると、「英検取得者のTOEICスコア」「英語力評価及び入学者選抜における英語の資格・検定試験の活用について 基礎資料2」より、だいたい、
- TOEIC700点:英検2級に余裕をもって合格~凖1級合格
となります。
ここで、英検2級、準1級がだいたいどのくらいの英語レベルなのかについては、英検公式(公益財団法人 日本英語検定協会)は以下のように述べています。
日本英語検定協会
- 【2級】
- 高校卒業程度
- 2級から海外留学
- 大学入試レベル
- 海外留学、国内での入試優遇・単位認定など、コミュニケーション力が高く評価されます
- 【凖1級】
- リーダー(品格)の英語
- 大学中級程度
- 「実際に使える英語力」の証明として高く評価されています。
(ちなみに、TOEIC700点を最小限の時間と労力で突破する学習法・勉強法については2.TOEICで700点を最短距離で達成するにはどんな学習をしたらいい?にて解説しています。)
TOEIC700点はTOEICの平均を+100点上回るレベル
また、TOEIC700点は、
- TOEIC公開テストの平均を+100点上回るレベル
です。
実際に、「TOEIC Program DAA2021(和文)2021年7月版」より、2018年~2020年のTOEIC公開テストの全体受験者の平均点のデータを見てみると、以下のようになります。
(引用元:TOEIC Program DAA2021(和文)2021年7月版)
上記のように、TOEIC公開テストの平均点はだいたい600点前後ということがわかります。
また、TOEIC本試 第262回(2021年2月28日 午前実施)~第287回(2022年1月30日 午後実施)の約一年間(全26回分)の各回の平均点の平均を取ってみても、614.9点となり、やはり平均点は600点前後となります。
リスニング セクション (Listening) | リーディング セクション (Reading) | トータル (Total) |
|
---|---|---|---|
第287回 | 323.4 | 277.0 | 600.4 |
第286回 | 334.8 | 281.4 | 616.2 |
第285回 | 334.6 | 273.1 | 607.7 |
第284回 | 336.3 | 277.2 | 613.5 |
第283回 | 324.3 | 271.4 | 595.8 |
第282回 | 329.3 | 276.0 | 605.2 |
第281回 | 336.7 | 275.6 | 612.3 |
第280回 | 339.1 | 285.9 | 625.0 |
第279回 | 334.6 | 284.2 | 618.8 |
第278回 | 333.0 | 286.1 | 619.1 |
第277回 | 328.0 | 280.3 | 608.3 |
第276回 | 331.4 | 284.9 | 616.2 |
第275回 | 331.2 | 283.3 | 614.5 |
第274回 | 333.8 | 284.9 | 618.6 |
第273回 | 332.7 | 274.2 | 606.9 |
第272回 | 333.2 | 279.9 | 613.2 |
第271回 | 329.0 | 273.0 | 602.0 |
第270回 | 328.7 | 279.1 | 607.8 |
第269回 | 326.3 | 278.4 | 604.7 |
第268回 | 334.0 | 276.8 | 610.8 |
第267回 | 332.1 | 291.1 | 623.2 |
第266回 | 337.4 | 285.9 | 623.3 |
第265回 | 330.1 | 277.7 | 607.8 |
第264回 | 335.1 | 279.7 | 614.8 |
第263回 | 337.7 | 286.8 | 624.5 |
第262回 | 339.3 | 287.8 | 627.1 |
平均 | 333.2 | 281.8 | 614.9 |
一方で、TOEIC IPテストの2018年~2020年の全体受験者の平均点を見てみると、以下のようになります。
(引用元:TOEIC Program DAA2021(和文)2021年7月版)
上記のように、TOEIC IPテストの平均点はだいたい500点前後ということがわかります。
ここで、
- 「TOEIC 公開テストとTOEIC IPテストで平均点が100点近く違うけど、これはどういうことなん?」
と思いますよね。
TOEIC 公開テストとTOEIC IPテストには、ザックリ以下のような違いがあります。
- TOEIC 公開テスト:普段から自主的にTOEICの学習に励んでいる受験者が大半を占める
- TOEIC IP テスト:企業や学校など団体で実施するテストで、普段TOEICや英語の学習をしていない人も受験している場合が多い
すなわち、TOEIC700点のレベルは、
- 公開テストの平均+100点=普段からTOEIC対策や英語を学習している人のなかで、ややハイレベルな英語力が身についているレベル
- IPテストの平均+200点=日本人全体として見ると、かなり英語ができる部類に入るレベル
と解釈することができます。
また、転職活動、キャリアアップでもかなり有利な素材として使うことができます。(詳しくは2.TOEICで700点を最短距離で達成するにはどんな学習をしたらいい?にて解説しています。)
(ちなみに、TOEIC700点を最小限の時間と最小限の労力で突破する学習法・勉強法についてはTOEIC700点は、転職活動・就職活動ではどのくらい有効?にて解説しています。)
大学生としてのTOEIC700点のレベルは?
また、大学生としてのTOEIC700点のレベルは、先ほどの全体受験者の場合と同様に、
- TOEIC公開テストの大学生受験者の平均を+100点上回るレベル
です。
実際に、TOEIC公開テストの2020年の大学生受験者のデータを見てみると、以下より、平均点は607.75点となります。
(引用元:TOEIC Program DAA2021(和文)2021年7月版)
同様に、TOEIC IPテストの2020年の大学生受験者のデータを見てみると、以下のように、平均点は501点となります。
(引用元:TOEIC Program DAA2021(和文)2021年7月版)
このように、大学生のTOEIC受験者においても、
- TOEIC公開テストの大学生受験者の平均点:約600点
- TOEIC IPテストの大学生受験者の平均点:約500点
というように、先ほどの全体受験者の場合とほぼ変わらないことがわかります。
すなわち、大学生として見たときのTOEIC700点のレベルは、
- 普段からTOEIC対策や英語を学習している大学生のなかでも、平均以上の英語力が身についているレベル
- 大学生全体として見ると、かなり英語ができる方に入るレベル
ということがわかります。
また、就職活動でもかなり有利な素材として使うことができます。(詳しい話はTOEIC700点は、転職活動・就職活動ではどのくらい有効?にて解説しています。)
(ちなみに、TOEIC700点を最小限の時間と労力で突破する学習法・勉強法については2.TOEICで700点を最短距離で達成するにはどんな学習をしたらいい?にて解説しています。)
TOEIC700点は、転職活動・就職活動ではどのくらい有効?
また、
- 「TOEIC700点って就活や転職活動でどのくらい有利になるレベルなの?」
- 「TOEIC700点は履歴書に書いてもいいレベル?」
という疑問にもお答えします。
結論から言うと、
- TOEIC700点は、日系企業であればほとんどの企業でかなり評価されるレベル
です。
実際に「新入社員 TOEIC L&R 最新データ 2019年度」「TOEIC Program DAA2021(和文)2021年7月版」からデータを見てみてみると、
- 新卒内定者の平均点:538~547点
- 企業のIPテストの平均点:522点
となるように、TOEIC700点というのは、新卒社員全体からしても、ビジネスマン全体としても、平均を大幅に超えた英語力があるとみなされる、ということがわかります。
また、「上場企業における英語活用実態調査 2013年」という資料では、
- 企業が全社員に求める期待スコア平均は600点
という調査結果が出ています。(日本国内の上場企業3,254社に対して行った調査データ)
(引用元:上場企業における英語活用実態調査 2013年)
このように、やはり、TOEIC700点は企業からの評価レベルとしては高い方に分類されることがわかります。
参考までに、TOEIC500点~900点台の仕事・キャリアにおける評価目安は以下のようになります。
TOEICスコア目安 | キャリア |
---|---|
600点~ | 多くの企業で「標準」とされるレベル。 |
700点~ | ほとんどの企業でかなり評価されるレベル。 ただし外資系などの企業を志望するには不十分と判断されるケースもある。 |
800点~ | ほとんどの企業でかなり高く評価されるレベル。 大抵の外資系企業でも応募要件を満たす。 |
900点~ | ほとんどの企業で非なり高く評価されるレベル。 大抵の外資系企業でも応募要常に高い評価が得られるレベル。 外資系企業でも志望段階での英語力としてはまず問題ないと判断される。 |
2.TOEICで700点を最短距離で達成するにはどんな学習をしたらいい?
では、ここからは、
- 「TOEIC700点を突破するにはどういう学習をすればいいの?」
- 「どのくらいの学習時間・勉強時間が必要なの?」
- 「最も時間をかけずにTOEIC700点を取る方法は?」
という疑問にお答えしていきます。
TOEIC700点達成に必要なのは学習時間・勉強時間は?
まずは、
- 「どのくらいの学習時間が必要なの?」
という疑問にお答えします。
「Oxford University Press『A Teacher’s Guide to TOEIC® Listening and Reading Test Preparing Your Students for Success』」に記載されている資料によると、だいたい、
- 450点→750点:700時間
- 550点→750点:450時間
- 650点→750点:225時間
という学習時間が必要となります。
これより、もし仮に「一日あたり1時間」「一日あたり2時間」「一日あたり3時間」学習した場合を考えると、だいたい、TOEIC700点以上を取得するまでの目安となる期間は以下のようになります。
現在のTOEICスコア | 目標とするTOEICスコア | 1日3時間学習した場合にかかる期間 | 1日2時間学習した場合にかかる期間 | 1日1時間学習した場合にかかる期間 |
---|---|---|---|---|
400点台 | 700点台 | 約8.3ヶ月 | 約11.7ヶ月 | 約1年+11.3ヶ月 |
500点台 | 700点台 | 約5ヶ月 | 約7.5ヶ月 | 約1年+3ヶ月 |
600点台 | 700点台 | 約2.5ヶ月 | 約3.8ヶ月 | 約7.5ヶ月 |
学習時間・勉強時間を短縮するためにはどんな学習をしたらいい?
ただ、ここで、
- 「そんなに長い時間かけてる暇ないよ!」
- 「転職に間に合わないよ!」
- 「就活に間に合わないよ!」
- 「もっと早くTOEIC700点以上を達成する方法はないの?」
と思いませんか?
先ほどのデータはあくまでも、"一般的な学習法"で学習を行った場合の学習時間目安でしかありません。
すなわち、
- 学習方法さえ工夫すれば学習時間を短縮することが可能
ということです。
では、学習時間を短縮して、最短時間でTOEIC700点を突破するにはどのような学習を行えばよいのでしょうか。
それは、
- 「科目としての"英語"」=文法知識の丸暗記や日本語訳を介して英語を理解する従来の学習法ではなく、「言葉としての"英語"」=英語を英語で理解する本物の英語力を身につける学習
です。
TOEICでは「科目としての"英語"」は通用しない
なぜ、
- 「科目としての"英語"」=文法知識の丸暗記や日本語訳を介して英語を理解する従来の学習法ではなく、「言葉としての"英語"」=英語を英語で理解する本物の英語力を身につける学習
を行うことで、従来の学習法より学習時間を短縮することができるのかというと、それは、
- TOEICは「言葉としての英語」を操る力を測るために作られている試験だから
です。
あなたも、中学校や高校、大学などの英語の試験や大学入試などの"英語"では、文法知識の丸暗記や日本語訳を介して英語でもある程度の点数あるいは高得点が取れた経験があるかもしれません。
それはなぜかというと、
- 学校の試験や大学入試でいう「英語」は、"英語を操る力"を測るものではなく、あくまでも学習能力を測るための「科目としての"英語"」でしかない
からです。
しかし、その一方で、先ほど述べたように、
- TOEICは「言葉としての英語」を操る力を測るために作られている試験
です。
それゆえ、従来の文法知識の丸暗記や日本語訳を介して英語を理解するような「科目としての英語」で誤魔化そうとしても、TOEICでは一切通用しません
仮に、ある程度点数が取れたとしても、ほぼ確実に、
- ×)英文を理解するのに無駄に時間がかかる
- ×)一定の点数に達したところで頭打ちする(いくら学習してもそれ以上伸びなくなる)
という壁にぶち当たってしまいます。
そして何より、
- ×)学習時間が膨大にかかってしまう
というのが最大の難点です。
なので、
- 英語を自由自在に操る「言葉としての英語」の力を測るTOEIC
では、
- 最初から素直に、英語を自由自在に操る「言葉としての"英語"」を身につけるための学習を行う
のが、最も効率よく短時間でスコアを伸ばすことができる手段だというわけです。
「言葉としての"英語"」を身につけるための2つのポイント
- 「じゃあ、「言葉としての"英語"」を身につける学習ってどうやればいいの?」
と思いますよね。
「言葉としての"英語"」を身につける学習を行い方は、
- 原則英語は英語で理解すること("日本語英語"は捨てる)
- 「"聞く"+"話す"」から身につけること
の2つのポイントを押さえた学習を行うことです。
それはなぜかというと、
- 英語を英語で理解できるようになるには、英語を英語で理解する経験をひたすら積むのが近道だから
- 人間の脳の原理に基づくと、
「"聞く"+"話す"」(音声言語)で英語の言語ネットワークを作る→「"読む"+"書く"」(文字言語)に応用できるようにする
という順番で学習するのが最も効率が良いから
です。(より詳しい解説に関しては【TOEIC対策】半年で206点UP!私が行った2つのTOEICの最短距離学習法。にて行っているのでそちらをご覧ください。)
3.TOEICで700点を最短距離で達成する学習の具体的な実践方法は?
- 「じゃあ、具体的にはどうやって実践すればいいの?」
- 「どんな教材を使ったらいいの?」
と思いますよね。
具体的には、以下の3つの学習を行います。
- 根本的な英語力を身につける学習
- ボキャブラリ(単語・フレーズ)を身につける学習
- TOEICの問題を解く力を身につける学習
「①根本的な英語力」を身につける学習の具体的な実践方法
まず、「①根本的な英語力」を身につける学習では、以下の3つのことを行います。
- 英語音源を24時間聴きまくるトレーニング(無意識レベルの英語言語神経ネットワークを作るためのトレーニング)
- 英語を能動的に話すトレーニング(細部まで英語を理解することができるようになるためのトレーニング)
- 音声言語をリーディング(文字言語)に応用するトレーニング
「①-1.英語音源を24時間聴きまくるトレーニング」の具体的なやり方
「①根本的な英語力」を身につける学習の一つ目は、
- ひたすら英語音源を24時間聴きまくるトレーニング
です。
これにより、
- 脳内に無意識レベルの英語言語神経ネットワークを作る
ということを行います。
これはちょうど、「"聞く+話す"」の「聞く」に当たります。
赤ちゃんが母国語を身につけるときに、まずは周りの大人が話している「正しい母国語」を聴き続けるのと同じプロセスです。
これを行うことで
- 英語を英語のまま理解する能力の土台
が形成されていくので、
- これまで英語をいちいち意識して"聞こう"としないと理解できなかったのが、英語を聞いた瞬間に日本語を介さずに英語のまま無意識的にパッと意味が理解できる
ようになります。
そして、もちろん、これを文字言語に応用することで、
- いちいち文法などを意識しなくても、英文をパッと見た瞬間英語のまま理解できる
ようにもなります。
この「英語音源を24時間聴きまくるトレーニング」を実践するうえでの具体的なポイントは以下の4つです。
- 音源は必ずネイティブが話す英語のみが収録されているものを使用する。
(日本語が入っていると"日本語英語"となり、逆効果。) - 音源の種類は自分の好きなオーディオブック、自分の好きな映画の音源、YouTubeにある自分の好きな英語ネイティブの有名人のインタビュー動画、今あなたが持っている教材音源など、何でも構わない。
(できれば自分の興味のあるジャンルのものである方が無意識的に聞き入るので良。) - 意識的に集中して頑張って聞き取ろうとする必要はない。聞いているときは何も考えなくてもよい。それよりもとにかく長時間漠然と"脳に聴かせる"ことが重要。起きているときは常に聴くくらいの感覚。
- 余裕がある場合は、音源だけではなく、映画を字幕なしで観ると「視覚情報」と「聴覚情報」が結びつくのでさらに効果的。(一つの同じ作品を観続ける。)
このトレーニングの最大のコツは、
- できる限り長時間聞くこと
です。
すなわち、「質」より「量」が重要となります。
上記にもあるように、「英語音源を聞きまくるトレーニング」といっても、リスニング試験のように集中して内容を隈なく聞き取ろうとする必要は全くありません。
このトレーニングで重要となるのは、意識的に集中して聞き取ることを短時間やることではなく、何も意識せずにとにかく長時間BGMのように英語音源を聞き流すことです。
そうすることで、無意識レベルでの英語の言語神経ネットワークが形成され、英語をいちいち意識して聞き取ろうとしなくても勝手に英語が聞こえてくる"本当の英語脳"が身につくわけです。
(逆に、集中して聞き取ろうとする学習だけをやっても、永遠に英語を無意識レベルで英語を理解できるようにはなりません。)
また、使用する音源は、上記のポイントにもあるように、「英語の音声のみが収録されている」音源でれば基本的には何でも構いません。
ですが、
- 「いい音源がなかなか見つからない」
- 「なんかおすすめの音源はないの?」
という場合は、
に付属している"バイノーラルCD"の英語音源がおすすめです。
すべてネイティブスピーカーの英会話のみが収録されており、さらに、書籍本体にはスクリプトが載っているので、後々リーディングの教材としても使うことができます。
また、音源の収録方法が"バイノーラル録音"となっており、特にイヤホンやヘッドホンで聞くと、本当に自分の周りでネイティブスピーカーが会話しているように聞こえます。
(実際にこれを使ってこのトレーニングを実践したレビューは【TOEIC対策】半年で206点UP!私が行った2つのTOEICの最短距離学習法。で解説しています。)
価格:1,650円 |
「①-2.英語を能動的に話すトレーニング」のの具体的なやり方
「①根本的な英語力」を身につける学習の二つ目は、
- 英語を話すことで能動的に英語を操作するトレーニング
です。
これにより、
- 「英語音源を24時間聴きまくるトレーニング」の時点ではまだ未完成である、細部まで英語をはっきりと理解することができる
ようになります。
これはちょうど「"聞く+話す"」の「話す」にあたる学習です。
先ほどの、「英語音源を24時間聴きまくるトレーニング」で、無意識レベルで英語の言語神経ネットワークを形成します。しかし、このトレーニングだけでは、全体的にボヤっと意味は掴めるようにはなりますが、細かいところまでをキッチリ聴きとれるようにはなりません。
そこで、この「英語を能動的に話すトレーニング」で、意識的に英語を操る経験を積むことで、細部まで正確に英語を聞いたり読んだりできるようになります。
そして、ここまでの「"聞く+話す"」の2つのトレーニングで、「土台となる根本的な英語力」の約8割は完成してしまいます。(後ほど解説しますが、この「聞く+話す」で土台となる英語力が身についていれば、リーディング(文字言語)も"慣らす"程度の感覚ですぐにパパっと身についてしまいます。)
では、この「英語を話すことで能動的に英語を操作するトレーニング」は、具体的にどうやるかというとオンライン英会話を使って行います。
具体的には、
- 教材のフレーズをそのまま読むようなレッスンよりもなるべく自分で言葉を考えて話すような形式のレッスンで行う(「フリートーク」「フリー英会話」「フリーディスカッション」などのレッスンを選ぶといいでしょう。)
- 頭の中で日本語を思い浮かべることなく、英語の感覚で自然と思いついたそのまま出てきた英語を話すことを意識する。("日本語英語"にならないように意識するということ。)
- 短時間でいいのでなるべく毎日行う。(まとめて長時間やるよりも毎日ちょっとずつやった方が効果的。)
の3つのポイントを押さえて行います。
使用するオンライン英会話には、特に指定はありませんが、
がおすすめです。
その理由は以下の通りです。
- 「能動的に英語を操るトレーニング」で最も重要となる自由に発話できる系のレッスンが多い
- 語彙力アップのレッスン、ビジネス英語に特化したレッスン、海外旅行に特化したレッスンなどもおまけに受けることができる
- 低価格の割に講師のクオリティが高い
なので、
- 「どこのオンライン英会話がいいのかわからない」
という場合でも、とりあえずDMM英会話を選んでおけば大丈夫です。
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「①-3.音声言語をリーディング(文字言語)に応用するトレーニング」のの具体的なやり方
そして、「①根本的な英語力」を身につける学習の三つ目は、
- 音声言語をリーディング(文字言語)に応用するトレーニング
です。
これにより、
- 「"聞く+話す"」で身につけた英語力を、リーディング(文字言語)でも発揮できる
ようになります。
(下の図のように、音声言語(聞く+話す)で身につけた基礎となる英語力を文字言語に応用します。)
実際に、この「音声言語をリーディング(文字言語)に応用するトレーニング」をやってみるとわかりますが、先ほどの、
- 英語音源を24時間聴きまくるトレーニング(「"聞く"」)
- 英語を能動的に話すトレーニング(「"話す"」)
のトレーニングをしっかり行ったうえで、このリーディングのトレーニングをやってみると、
- 「聞く+話す」のトレーニングをやる前とは比べ物にならないくらいスラスラ英文を読むことができるようになっている
ことに気づくはずです。(これが「"聞く"+"話す"」で基礎となる英語力がキッチリを身についている証拠です。)
なので、ぶっちゃけ、この「音声言語をリーディング(文字言語)に応用するトレーニング」は半分おまけのようなものです。
では、この「音声言語をリーディング(文字言語)に応用するトレーニング」は、具体的にはどうやるのかというと、
DMM英会話の、
- DMM英会話 デイリーニュース
を利用して、ひたすら英文を読みまくるということをします。(これも「質」より「量」の方が重要です。「量」を積み重ねることで「質」が身に付きます。)
なぜこの「DMM英会話 デイリーニュース」を利用するのが良いのかというと、
- 1~2分で読めるコンパクトな記事がまとまているのでスキマ時間でもサクッと読める
- レベル別に記事を選ぶことができるので、英語力をつけるための学習にピッタリ
- 1記事ごとに設問がいくつか設けられているので、内容を理解できているかどうかのチェックもできる
というメリットがあり、非常に利便性が高いからです。
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「②ボキャブラリ(単語・フレーズ)」を身につける学習の具体的な実践方法
続いては、「②ボキャブラリ(単語・フレーズ)」を身につける学習の具体的な実践方法です。
具体的には、
- TOEIC700点取得に最低限必要な"基礎的なボキャブラリ2を身につける
- TOEICに頻出する"TOEICならではのボキャブラリ"を身につける
の2つに分けて行います。
「①-1.基礎的なボキャブラリ」を身につける具体的なやり方
まずは、TOEIC700点を突破するために最低限必要な、
- 基礎的なボキャブラリ
を身につけます。
その前に、TOEIC700点取得に必要な語彙力を確認しましょう。
TOEICのスコアとそれぞれのスコアごとに必要なボキャブラリは一般的に以下のように言われています。
- 400点:約3,000語(中学英単語網羅レベル)
- 500点:約4,000語(高校卒業レベル)
- 600点:約5,000語(大学入試レベル)
- 700点:約7,000語(大学一般教養レベル)
- 800点:約8,000語(大学中級レベル)
- 900点:約10,000語(英検準1級~1級レベル)
上を見てわかるように、TOEIC700点の取得に必要なボキャブラリは、約7,000語となります。
なので、例えば、アルク学参シリーズの単語帳「キクタン」シリーズでいうと、
をとりあえず完璧にマスターしておけば大丈夫ということになります。
改訂第2版キクタン【Basic】4000語レベル [ アルク文教編集部 ] 価格:1,540円 |
改訂第2版キクタン【Advanced】6000語レベル [ アルク文教編集部 ] 価格:1,540円 |
改訂第2版キクタン【Super】12000語レベル [ アルク文教編集部 ] 価格:1,980円 |
ちなみに、
- 「すでに7,000語レベルのボキャブラリは身につけている」
という場合は、ここをすっ飛ばして、次の「「①-2."TOEICならでは"のボキャブラリ」を身につけるやり方」に移ってしまって構いません。
この単語・フレーズを身につける上での最大のコツは、
- 日本語訳を丸暗記するのではなく、単語・フレーズを見た瞬間パッと英語のままの意味が感覚的にわかるようにする
をすることです。
(これではじめて、英語を英語のままの理解する「言葉としての英語力」として身に付きます。)
「①-2."TOEICならでは"のボキャブラリ」を身につけるやり方
そして、TOEIC700点を突破するために最低限必要な、基礎的なボキャブラリがある程度身についてきたら、
- TOEICに頻出する”TOEICならではのボキャブラリ”
を身につけます。
ここで、
- 「"TOEICならではのボキャブラリ"って何?」
と思うかもしれません。
ここでいう、"TOEICならではのボキャブラリ"とは、
- TOEICに、ほぼ毎回のように出る単語・フレーズ
- TOEICで、問題を解く上でのポイントとして頻出する単語・フレーズ
のことを指します。
これらのフレーズは、「知らないとわからない」「基礎的な英単語帳では扱われていない」こともあります。
なので、これらの「"TOEICならでは"のボキャブラリ」をまとめて押さえておくだけで、手っ取り早く得点を伸ばすことが可能となります。
では、この「"TOEICならでは"のボキャブラリ」の習得は、具体的にどうやって行うかというと、
- TOEICに頻出する単語・フレーズに特化してまとめられた英単語帳
を使って行います。
ここで、TOEICに特化してまとめられた英単語帳は、世の中にいくつか存在しますが、なかでも特におすすめなのは、
です。
なぜこの単語帳がおすすめなのかというと、
- TOEICに本当によく出る804語に厳選されているので、短時間で出来、即スコアに反映されやすい。
- そのままの形で出題されるフレーズ・例文(キラーフレーズ)が載っている。
- 似たような意味の単語フレーズが連続して並べられているのでまとめて覚えやすい。
- 「出題確実の鉄板単語」「みんなが勘違いしやすい単語」「もう一つの「品詞」が狙われる単語」「900点以上を目指す人のための実際に出る「難」単語」などといったように、レベル別・特徴別にユニット(章)がまとめられているので便利。
という特徴があり、「"TOEICならでは"のボキャブラリ」を身につける上で非常に使いやすいからです。
ちなみに、この「"TOEICならでは"のボキャブラリ」を身につける際にも、
- 日本語訳を丸暗記するのではなく、単語・フレーズを見た瞬間パッと英語のままの意味が感覚的にわかるようにする
のが最大のコツとなります。
そして、この「"TOEICならでは"のボキャブラリ」をザっと身につけるだけで、手っ取り早く点数を伸ばすことが可能なので、TOEIC700点を突破するまでの時間をかなり短縮することが期待できます。
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「③TOEICの問題を解く力」を身につける学習の具体的な実践方法
そして、「③TOEICの問題を解く力」を身につける学習では以下のことを行います。
- TOEICオンライン模試e-TESTをエンドレスリピートで解きまくる
- e-TESTで毎回700点を安定して取れるようになったら、本試を受ける
③-1.TOEICオンライン模試e-TESTをエンドレスリピートで解きまくる
まずは、TOEICオンライン模試のe-TESTというツールを使って、
- ひたすら数多くのTOEICの問題にあたりまくる
ということをします。
これにより、「①根本的な英語力を身につける学習」「②ボキャブラリ(単語・フレーズ)を身につける学習」で身につけた基礎となる英語力を、TOEICで活かすことができる状態にします。
よく、市販のTOEIC攻略本などでは「TOEIC問題を解くための小手先のテクニック」などが紹介されていますが、ハッキリ言って、「英語を英語で理解する本当の英語力」がきちんと身についていれば、そんな小手先のテクニックなど必要ありません。
むしろ、あれこれ考えることが余計に増えるので、タイムロスにつながってしまいます。
それよりも、「TOEIC問題を解く力」を身につける上で重要なのは、
- 初見問題を解く経験を数多く積むこと
です。
これにより、
- 初見問題を解く力
- 問題を解くスピード(時間配分をコントロールする力)
を最も効率よく身に付けることができます。(もちろん基礎となる「英語を英語で理解する力」がある前提で。)
ですが、市販のTOEIC参考書や公式問題集では、
- ×)同じ問題しか解けないので、初見問題を解く力が身につかない
- ×)時間制限の縛りがないので解くスピードが身につかない
- ×)邪道となる小手先のテクニックの解説しか載っていなく、何の役にも立たない
という弱点が多く、この「TOEIC問題を解く力」を身につけるにはハッキリ言って向いていません。
そこで、「TOEIC問題を解く力」を身につける学習を効率よく行うことができるツールとしておすすめなのは、
- TOEICオンライン模試e-TEST
です。
このe-TESTとは簡単に言うと、
- オンライン上で手軽にTOEIC問題・模試を解くことができるツール
です。
具体的にどんな点が良いのかというと、
- 全3000問の問題の中から毎回ランダムに出題されるので、初見問題をサバく実力が着実につく
- 1問ずつ制限時間があるので、リアルなTOEIC本試のスピード感が身につく
- 模試1回あたり30分に凝縮されているので、忙しいビジネスパーソンでも、空いた時間にサクッとできる
- スマホからも使えるので家にいなくても、職場でも電車でもカフェでもどこでも手軽にできる
- 毎回得点(スコア)がしっかり計算されておまけに保存もされるので、自分の現時点での実力、実力の伸びを把握できる
という特徴があります。
それゆえ、
- 初見問題を解く力
- 問題を解くスピード(時間配分をコントロールする力)
を効率よく身につけることが可能なわけです。
オンラインTOEIC模試 e-TEST
-
TOEIC模試「e-TEST」は効果ある?評判・口コミと効果的な使い方
おそらく、今この記事を読んでいるあなたは、 「オンラインTOEIC模試のe-TESTって、ぶっちゃけどうなの?」 「効果はあるの?」 「他のTOEIC模試と比べてどうなの?」 「問題の質はどんな感じな ...
続きを見る
③-2.e-TESTで毎回700点を安定して取れるようになったら、本試を受ける
ここで、
- 「TOEIC本試を受けるタイミングはどう決めたらいいの?」
- 「どのくらい学習したらTOEIC本試を受けたらいいの?」
と思うかもしれません。
結論から言うと、
- e-TESTで700点以上を安定して取ることが出来るようになったら本試を受けてよいサイン
です。
というのも、e-TESTの問題および模試の問題構成は、本物のTOEICに非常に近いため、
- e-TESTでの得点とTOEIC本試の得点が非常にリンクする
という特徴があります。
実際に、e-TESTの利用者からも以下のような声があります。
~e-TESTの利用者の実際の口コミ~
横浜市:高山様
(e-TEST公式受験者の声より)
「とにかく、このe-TESTとTOEIC®の相関がかなり正確に出ることに驚きました。 と言うのも、2ヶ月前に受けたTOEIC®では、780点であったのに対し、e-TESTでは、760点でした。」
それゆえ、
- e-TESTで700点以上が取れる=TOEIC本試でも高確率で700点以上を取ることができる
と考えて構いません。
なので、
- e-TESTで700点を取ること
を目標に、ここまでご紹介してきた、
- 根本的な英語力を身につける学習
- ボキャブラリ(単語・フレーズ)を身につける学習
- TOEICの問題を解く力を身につける学習
を繰り返し行い、
- e-TESTで700点以上を安定して取れるようになったら、TOEIC本試を受ける
のが、一連の流れとなります。
TOEIC700点を無駄なく最短時間で突破する方法まとめ
TOEIC700点を無駄なく最短時間で突破する方法
- 根本的な英語力を身につける
→「英語は逆から学べ!実践トレーニング編(フォレスト出版)」ひたすら英語音源を24時間聴きまくり、英語の神経ネットワークを作る
→「DMM英会話」で英語を細部まで理解できるようにする+リーディングに応用できるようにする - ボキャブラリ(単語・フレーズ)を身につける
→「キクタン【Basic】4000語レベル (アルク学参シリーズ)」「キクタン【Advanced】6000語レベル (アルク学参シリーズ)」「キクタン【Super】12000語レベル (アルク学参シリーズ)」で約5,000語以上の基礎的なボキャブラリを身につける
→「世界一わかりやすい TOEICテストの英単語(KADOKAWA)」で”TOEICならでは”のボキャブラリを身につける - TOEICの問題を解く力を身につける
→TOEICオンライン模試「e-TEST」でひたすらTOEIC問題を解きまくる
→「e-TEST」で700点以上を取れるようになるまで①~③の学習を並行して繰り返し行う - 「e-TEST」で700点以上を安定して取れるようになったらTOEIC本試を受ける
TOEICで高得点を取るためのさらに詳しいコツ・学習法に関しては【TOEIC対策】半年で206点UP!私が行った2つのTOEICの最短距離学習法。で詳しく解説しているのでそちらをご覧ください。
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たった3ヶ月でTOEIC+200点UP。私が行った2つの勉強法
おそらく、今この記事を読んでいるあなたは、 「TOEICの勉強をしているけど、いくらやっても思うように点数が伸びない。」 「ある程度のところまでは点数が伸びたけど、今の学習方法ではもう点数が伸びなくな ...
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