今、このページにたどり着いたあなたは、おそらく、
- 「TOEIC本番の難易度に一番近いTOEIC公式問題集はどれ?」
- 「そもそもTOEIC公式問題集の難易度ってどのくらい本試に近いの?」
- 「自分にピッタリなTOEIC公式問題集の選び方は?」
というような疑問を抱いているのではないでしょうか。
みなさんご存じの「TOEIC公式問題集」シリーズは、この記事が執筆されている現時点で、
- 「公式TOEIC Listening & Reading 問題集 1」(2016年10月14日発売)
から、
- 「公式TOEIC Listening & Reading 問題集 10」(2023年10月17日発売)
まで、計10冊出版されています。
(2016年5月から実施されている「新形式」に対応しているものだけを含んで。)
ですが、いざTOEIC公式問題集を使って勉強を始めようとしたときに、多くの人が、
- 「TOEIC公式問題集の「1」~「10」で何が違うの?」
- 「そもそも、難易度ってそれぞれの公式問題集で違うの?」
と疑問に思うはずです。
結論から言ってしまうと、「TOEIC公式問題集」シリーズは「1」~「10」でそれぞれ難易度が若干異なります。
また、難易度だけでなく、
- 問題の出題傾向や癖
にもそれぞれ若干の違いがあります。
これはなぜかというと、
- 「TOEIC公式問題集」に収録されている問題は、基本的に発売当時のTOEIC本試の難易度や出題傾向が反映されているから
です。
2.TOEIC公式問題集「1」~「10」で難易度はどう違う?にあるように、実際に筆者が解答・分析した際にも、歴代の「TOEIC公式問題集」シリーズ「1」~「10」で、体感できるレベルで明らかな違いがみられました。
そこで、この記事を読むことで、
という疑問がスッキリ解決します。
1.TOEIC公式問題集とTOEIC本試の難易度の違いは?
まず、
- 「TOEIC公式問題集はTOEIC本試とどのくらい難易度が違うの?」
という疑問にお答えしましょう。
結論から言うと、
- TOEIC公式問題集の難易度は、TOEIC本試とほぼ変わらない(ほぼ同じ)
です。
それどころか、この世に存在するTOEIC対策問題集や模試の中で、最も本試の難易度に近いと言うほど本試と難易度はそっくりです。
なぜ、TOEIC公式問題集の難易度はTOEIC本試と同じなのか
では、なぜTOEIC公式問題集の難易度はTOEIC本試とほぼ変わらないのでしょうか。
その理由は、
- TOEIC公式問題集は、TOEIC本試を開発しているETSが本試と同じプロセスで開発している問題集だから
です。
TOEIC公式問題集は、
- TOEIC"公式"問題集
という名の通り、普段皆さんが受験しているTOEIC本試を毎回制作している「ETS」というテスト開発機関が本試と全く同じプロセスで開発しています。
そりゃ、本試と難易度が近いわけです。
もはや、
- この世に存在するTOEICの問題集の中で最も本試に難易度が近い
といっても過言ではないです。
実際に、筆者がこれまで長年TOEIC公式問題集を解いてきた経験からしても、TOEIC公式問題集の難易度は本試の難易度とかなりリンクしていると感じます。
また、TOEIC本試の難易度はこれまで年々変化がありましたが、発売当時最新のTOEIC公式問題集には、常に最新のTOEIC本試の難易度もしっかりと反映されています。
難易度だけでなく、問題形式・リスニング音声もTOEIC本試そっくり
また、TOEIC公式問題集は、難易度だけでなく、
- 問題形式
- 問題の出題傾向
- リスニング音声
までもがTOEIC本試にそっくりです。
先ほどにも述べた通り、本試と同じ開発機関ETSが開発しているため、
- 難易度がほぼ本試と同じ
であるのは当然のことながら、
- 問題形式
- 問題の出題傾向
までもが本試そっくりに作られています。
当然、近年話題になっているTOEICの問題傾向の最新の変化傾向(Part3,4の場面を想像しにくい問題の増加、Part7での文章量の増加や専門用語の出題など)もしっかりと反映されています。
また、リスニング音声に関しては、「そっくり」どころか、TOEIC本試と「全く同じ」声優が担当しています。
TOEIC本試には、
- アメリカ英語音声
- イギリス英語音声
- オーストラリア英語音声
- カナダ英語音声
の4種類(4人)の音声(声優)が登場しますが、TOEIC公式問題集では本試で担当しているこの4人の声優の音声が収録されています。
すなわち、TOEIC公式問題集のリスニング音声に関しては、
- 「本試に近い」
どころか、
- 「ほぼ本試そのもの」
です。
2.TOEIC公式問題集「1」~「10」で難易度はどう違う?
ここまでで、TOEIC公式問題集はTOEIC本試と難易度や問題傾向がそっくりであるということはわかりました。
しかし、ここで、
- 「歴代TOEIC公式問題集のなかでも、難易度の違いがあるの?」
- 「公式問題集シリーズ各の具体的な難易度の違いは?」
という疑問に思いますよね。
そこで、続いては、TOEIC公式問題集シリーズの各々の難易度の違いについてみていきます。
TOEIC公式問題集は全10種出版されている
TOEIC公式問題集シリーズはこれまで、「公式TOEIC Listening & Reading 問題集 1」から「公式TOEIC Listening & Reading 問題集 10」まで、累計10冊が出版されています。(※2024年1月現在)
すなわち、「1」が発売された2016年10月以降、平均して1年に1回のペースで出版されています。
これまでに発売されたTOEIC公式問題集一覧
以下がこれまでに出版されたTOEIC公式問題集シリーズの一覧です。(この記事が執筆されている現時点での)
タイトル | 発売日 | 定価 | 音声DL |
---|---|---|---|
公式TOEIC Listening & Reading 問題集1 | 2016年10月14日 | 3,080円(税込) | 不可 |
公式TOEIC Listening & Reading 問題集2 | 2017年2月17日 | 3,080円(税込) | 不可 |
公式TOEIC Listening & Reading 問題集3 | 2017年12月8日 | 3,080円(税込) | 可 |
公式TOEIC Listening & Reading 問題集4 | 2018年10月10日 | 3,080円(税込) | 可 |
公式TOEIC Listening & Reading 問題集5 | 2019年6月21日 | 3,300円(税込) | 可(リーディング音声も) |
公式TOEIC Listening & Reading 問題集6 | 2020年2月21日 | 3,300円(税込) | 可(リーディング音声も) |
公式TOEIC Listening & Reading 問題集7 | 2020年12月4日 | 3,300円(税込) | 可(リーディング音声も) |
公式TOEIC Listening & Reading 問題集8 | 2021年10月15日 | 3,300円(税込) | 可(リーディング音声も) |
公式TOEIC Listening & Reading 問題集9 | 2022年10月15日 | 3,300円(税込) | 可(リーディング音声も) |
公式TOEIC Listening & Reading 問題集10 | 2023年10月17日 | 3,300円(税込) | 可(リーディング音声も) |
「1」~「10」でそれぞれ難易度が異なる
先ほども少し述べましたが、TOEIC公式問題集は、基本的に出版された時期の最新のTOEIC本試の難易度とリンクしています。
そして、TOEIC本試の難易度はこれまで10年以上かけて刻々と変化してきました。
そのため、同じTOEIC公式問題集シリーズも、「1」~「10」まででそれぞれに難易度の違いが存在します。
歴代「TOEIC公式問題集」シリーズの難易度一覧
- 「で、具体的に公式問題集「1」~「10」で難易度がどう違うの?」
と思いますよね。
そこで、「公式TOEIC Listening & Reading 問題集 1」から「公式TOEIC Listening & Reading 問題集 10」までの具体的な難易度の違いの目安を相対的にまとめると、以下の表・グラフのようになります。
タイトル | 難易度目安 |
---|---|
公式TOEIC Listening & Reading 問題集1 | C |
公式TOEIC Listening & Reading 問題集2 | C |
公式TOEIC Listening & Reading 問題集3 | C |
公式TOEIC Listening & Reading 問題集4 | B |
公式TOEIC Listening & Reading 問題集5 | A |
公式TOEIC Listening & Reading 問題集6 | B |
公式TOEIC Listening & Reading 問題集7 | B |
公式TOEIC Listening & Reading 問題集8 | A |
公式TOEIC Listening & Reading 問題集9 | B |
公式TOEIC Listening & Reading 問題集10 | A |
難易度順にランキングにするとこうなる
これを、難易度順に並べ替えてランキング化すると、だいたい下記のようになります。(あくまでも目安です)
1 | 公式TOEIC Listening & Reading 問題集10 | (難) |
2 | 公式TOEIC Listening & Reading 問題集8 | |
3 | 公式TOEIC Listening & Reading 問題集5 | |
4 | 公式TOEIC Listening & Reading 問題集9 | |
5 | 公式TOEIC Listening & Reading 問題集7 | |
6 | 公式TOEIC Listening & Reading 問題集6 | |
7 | 公式TOEIC Listening & Reading 問題集4 | |
8 | 公式TOEIC Listening & Reading 問題集3 | |
9 | 公式TOEIC Listening & Reading 問題集2 | |
10 | 公式TOEIC Listening & Reading 問題集10 | (易) |
3.TOEIC公式問題集「1」~「10」のうち、どれを選べばいい?
ここで、
- 「TOEIC公式問題集のシリーズ毎の難易度の違いは大体わかったけど、結局どれを選べばいいの?」
- 「自分にピッタリな公式問題集はどう選べばいいの?」
と思いますよね。
自分にピッタリなTOEIC公式問題集を選ぶ方法は、大きく分けて、
- 「本番に近い」問題で練習したい場合
- まずは「簡単な問題」で練習したい場合
の2通りの選び方があります。
選び方①:「本番に近い」問題で練習したい場合は最新のものを選ぼう
先ほども述べましたが、TOEIC公式問題集は基本的に、
- 出版された年のTOEIC本試の出題傾向(難易度・出題傾向も含む)
が色濃く反映されています。
なので、もしも、あなたが、
- 「これから受験するTOEIC本試の傾向や難易度を知りたい」
- 「TOEIC本試と同じレベルの問題で対策をしたい」
- 「本試と同じ難易度の問題で実力を測りたい」
と思っている場合は、
- 一番直近に出版された最新のTOEIC公式問題集
を選ぶようにしましょう。
例えば、この記事が執筆されている2024年初旬現在であれば、最新の、
- 「公式TOEIC Listening & Reading 問題集 10」
を選べば大丈夫です。
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 10 [ ETS ]
|
また、もしも、
- 「1冊だけじゃ物足りないから、2~3冊くらいはやっておきたい」
という場合は、例えば、
- 「公式TOEIC Listening & Reading 問題集 10」+「公式TOEIC Listening & Reading 問題集 9」+「公式TOEIC Listening & Reading 問題集 8」…
というように、最新のものから順に選ぶといいです。
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 10 [ ETS ]
|
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 9 [ ETS ]
|
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 8 [ ETS ]
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まずは「簡単な問題」で練習したい場合は「1」~「3」がおすすめ
また、
- 「TOEICに向けて勉強を始めたばかりなので、まずは簡単な問題で練習したい」
という場合は、難易度順にランキングにするとこうなるからもわかるように、歴代のTOEIC公式問題集のなかでも比較的難易度の低い、
- 「公式TOEIC Listening & Reading 問題集 1」
- 「公式TOEIC Listening & Reading 問題集 2」
- 「公式TOEIC Listening & Reading 問題集 3」
の中から選ぶのがおすすめです。
公式TOEIC Listening & Reading問題集(1) [ Educational Testing ]
|
公式TOEIC Listening & Reading問題集(2) 音声CD2枚付
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公式TOEIC Listening & Reading問題集(3) [ Educational Testing ]
|
4.TOEIC公式問題集は「どう使うか」が一番大事。
ここまでで、
- 「TOEIC公式問題集をどう選べばいいか」
については十分わかったかと思います。
おそらく、今この記事を読んでいるあなたも、
- 「よーし、じゃあ、さっそくTOEIC公式問題集でゴリゴリ勉強して、グングンTOEICスコアを伸ばすぞーーーっ!」
と意気込んでいるかもしれません。
ですが、ここで一つ注意しておきたいことがあります。
それは、TOEIC公式問題集は、
- どう選ぶか
以上に、
- 「どう使うか」が一番重要
だということです。
逆にを言えば、
- 「どう使うか」を間違えると、「どんなに一生懸命勉強しても、まったくTOEICスコアが伸びない…」
という最悪な悪循環の落とし穴にハマってしまう可能性もあるということです。
TOEIC公式問題集は、使い方を間違えるとスコアがまったく伸びない
ここまで解説してきたように、たしかにTOEIC公式問題集は、
- TOEIC本試と同じETS公式が問題を制作している
- この世に存在する問題集の中でも、問題形式・音声・難易度がTOEIC本試とほぼ同じ
- 解説も豊富
という点で、「最もクオリティの高い市販の問題集(模試)」といっても過言ではありません。
ですが、ここで多くの人が陥る(あるいはすでに陥っている)大きな落とし穴が存在します。
それは、
- いくらTOEIC公式問題集のクオリティが高いからといって、使い方を間違えると「どんなに熱心に勉強しても全くTOEICの点数が伸びない」
という事実です。
実際に、
- 「TOEIC公式問題集を何回も何回も解いてるけど、本試での点数が伸びない…」
- 「何冊も解いてるけど、全然TOEICスコアが伸びない…」
- 「ある程度伸びたところから頭打ちして伸びなくなった…」
というような悩みの声を多く耳にします。
(もしかすると、今この記事を読んでいるあなたも上記と同じような悩みを抱えているかもしれません。)
TOEIC公式問題集の「スコアが伸びる」使い方は?
- 「じゃあ、TOEIC公式問題集でキッチリ効果を出すには、どういう使い方をしたらいいの?」
結論から言ってしまいましょう。
TOEIC公式問題集の効果を適切に発揮し、TOEICスコアをキッチリ伸ばすためには、
- 「問題を解く力」を身につけて、自分の持っている英語力をTOEICのスコアに無駄なく反映できるようにする
- 今の自分の実力を測るために使う(勉強前の現状の実力を知りたいとき・本試を受験していいタイミングか否かを判断したいとき)
の2つの使い方をすることが鉄則です。
逆に、TOEIC公式問題集を、
- ×)根本的な英語力そのものを身につけるために使う
- ×)ボキャブラリを身につけるためにために使う
- ×)文法を学ぶために使う
- ×)初めて見た問題(初見問題)をパパっと解ける力を身に付けるために使う
といったような使い方をしてしまうと、ほぼ確で、
- 「どんなに勉強しても勉強してもなかなかスコアが伸びない…」
という負のスパイラルにハマり、伸び悩むこととなってしまいます。
この辺の、TOEIC公式問題集を正しい使い方で使い、無駄なく確実にスコアを伸ばす方法に関しては、短期間で伸びる。TOEIC公式問題集の効果的な2つの使い方にてより詳しく・わかりやすく解説しているので、気になる方はそちらをご覧ください。