- 「ビジネスメールで英語で頼み事ををしたい」
- 「ネイティブの友人にフレンドリーに頼み事をしたい」
- 「英語で「~を頼む」って何ていうの?」
英語で「何かをお願いするとき、頼むとき」に使うフレーズには、さまざまなフレーズが存在します。
しかし、どのフレーズも全く同じ意味というわけではありません。
それぞれのフレーズによって、タメ口レベルのカジュアルなものから、ビジネスの場でよく使われるようなフォーマルなものまで、ニュアンスが異なってきます。
なので、もしも、ビジネスの場でネイティブに向かって"タメ口風のフレーズ"でお願いを言うなどしてしまうと、お願いを聞いてもらえないどころか、無礼な人だと思われてしますリスクさえあります。
そこで、この記事では、
- 英語で誰かに頼み事をしたいときに使えるフレーズ(丁寧レベル別に解説)
- 英語で「~を頼む」という意味を表す2つの方法(「誰かに頼み事をした」・「誰かに頼み事をされた」・「誰かに頼み事をしてほしい」という内容を英語で伝えたいときの表現)
について詳しく解説していきます。
1.実際に誰かに頼み事をしたいとき
英語で誰かに頼み事をするには、
- 場面に応じた丁寧レベルの頼み事フレーズ
- 頼む前の前置きフレーズ(話しかけ方)
の2つさえ押さえておけば大丈夫です。
1-1.丁寧レベルごとの5つの頼み方
英語で誰かに何かを頼むとき・お願いをするときのフレーズには、言い方の丁寧さによってさまざまな表現の仕方が存在します。
その中でも実際によく使われる以下の5つのフレーズの型です。
- 「Do~」「Please do~」(丁寧レベル★☆☆☆☆)
- 「Can you~?」「Will you~?」(丁寧レベル★★☆☆☆)
- 「Could you~?」「Would you~?」(丁寧レベル★★★☆☆)
- 「I wonder if~」(丁寧レベル★★★★☆)
- 「I was wondering if~」(丁寧レベル★★☆☆☆)
①「Do~」「Please do~」(丁寧レベル★☆☆☆☆)
まず一つ目は、
- Do~.
- Please do~.
というフレーズです。
見ての通り、この表現は、一般的に言う命令形です。
しかし、実際のネイティブ間の会話では、日本語で言う「○○してくれよ」「ちょっと○○してくれよ~」というような"ラフなお願い"感覚で使われることがあります。
("Please"をつけても"丁寧な表現"にはならないで注意。)
- 例)Please help me.
- (手伝ってくれよ~)
ただし、基本的に家族の間や友人同士などの親しい間柄のみでしか使われないので、誤って仕事やビジネスなどのフォーマルな場で使わないように注意しましょう。
「Do~.」「Please do~.」
- 非常にラフなお願いの仕方。
- 家族・友人などの親しい間柄で使われる。ビジネスなどフォーマルな場での使用は厳禁。
- "Please"をつけても丁寧な表現にはならないので注意。
②「Can you~?」「Will you~?」(丁寧レベル★★☆☆☆)
さきほどの、「Do~」「Please do~」よりももう少し丁寧なお願いの仕方が、この、
- 「Can you~?」
- 「Will you~?」
という表現。
ただし、日本語的な感覚では、まだ、「~してくれる?」「ちょっと~できる?」くらいのタメ口くらいの丁寧レベルです。
なので、基本的に、友人や仕事の同僚などの比較的親しい間柄で使われます。
また、「Can you~?」と「Will you~?」との違いは、そう大きくは変わらないのですが、「Will you~?」は、相手がその頼みごとを比較的やってくれる可能性が高いときに使います。
なぜなら、「Can you~?」と「Will you~?」を直訳してみると、
- 「Can you~?」→「~できる?」→「~してくれる?」
- 「Will you~?」→「~する意志はある?」→「~してくれる?」
というように、「Will you~?」には、相手がその頼み事をやってくれる"意志を問うニュアンス"が含まれているからです。
("will"は名詞で「意志」という意味があります。また、未来に「~する意志がある」ということからお馴染みの未来形としても使われます。)
また、否定形を伴った、「Won't you~?」「Can't you~?」という表現も存在しますが、これらはあまり頻繁には使われないので、「Can you~?」「Will you~?」をキッチリおさえておけば十分です。
「Can you~?」「Will you~?」
- 日本語で例えると、タメ口レベルの丁寧度。
- 友人や仲のいい仕事の同僚など間で使われる。
- 「Will you~?」は相手がその頼みごとをやってくれる可能性が高そうなときに使う。
③「Could you~?」「Would you~?」(丁寧レベル★★★☆☆)
先ほどの「Can you~?」「Will you~?」をより丁寧にしたのが、この、
- Could you~?
- Would you~?
という表現です。
日本語で言うと、「~してくれますか?」くらいの"ですます調"レベルの丁寧具合です。
このcould,would型から初めて、初対面の人や赤の他人でも使える丁寧レベルとなります。
そして、この表現は実際、英語で最もよく使う頼みごとフレーズです。
また、見ての通り、これらの表現は、先ほどの「Can you~?」「Will you~?」が過去形となった形です。
なぜ、過去形になっただけで丁寧な表現となるかというと、過去形になることで、仮定法のニュアンスが加わり、「~してくれる?」から「もし~してくれたらありがたいんだけど(仮定)」というような感覚で、少し丁寧なニュアンスが増すからです。
英語には、これ以外にも過去形になることで丁寧度が増すフレーズがたくさんあるのでこのことを覚えておくとよいでしょう。
「Could you~?」「Would you~?」
- 「~してくれますか?」くらいの"ですます調"レベルの丁寧度
- 初対面の人や、赤の他人にも使える。
- 「Can you~?」「Will you~?」に仮定法のニュアンスが加わった形。
④「I wonder if~」(丁寧レベル★★★★☆)
「Could you~?」「Would you~?」よりもさらに丁寧なのが、
- I wonder if~
という表現です。
日本語で言うと、「~していただけませんか?」くらいの丁寧な敬語感覚です。
仕事において上司に対してや、社外ビジネスメールなどのフォーマルな場面でも使えます。
- 例)I wonder if you could call me later.
- (後ほどお電話いただけませんでしょうか。)
なぜ「I wonder if~」で丁寧な頼み方の表現になるかというのは、「I wonder if~」を以下のように直訳してみるとわかります。
- 「I wonder if~」→「~してくれないかなとwonderに思う」
「~してくれないかなぁと思っているのですが。」
というように、かなり遠回しな言い方になります。
たとえば、先ほど登場した「Can you~?」(~してくれる?)などのような疑問形だと、言われた相手はYes,Noと答えなければなりません。
しかし、「I wonder if~」だと、「~してくれないかなとwonderに思うのですが。」というように、疑問形ではなく、半分独り言のようなニュアンスなので、相手に返事をすることへのプレッシャーを与えません。(実際は返事をすることになるのですが。)
なので、英語ネイティブの感覚では、その分、丁寧度が増すというわけです。
「I wonder if~」
- 「~していただけませんか?」くらいの丁寧な敬語レベル。
- 仕事において上司などや、社外ビジネスメールなどのフォーマルな場面でも使える表現。
- 疑問形にしないことで相手に返答のプレッシャーを与えないから丁寧な表現となる。
⑤「I was wondering if~」(丁寧レベル★★★★★)
そして、「I wonder if~」をさらに丁寧にしたものが、この、
- I was wondering if~
です。
頼み事フレーズのなかでも最上級に丁寧な表現です。
「I wonder if~」と同様にビジネスの場でも使えますし、初対面の人や公の場でも使うことができる便利な表現です。
- 例)I was wondering if you could give me some advice.
- アドバイスをいただけたらと思っていたのですが。
先ほどの「I wouder if~」と同様に、疑問形を用いずに半分独り言感覚で遠回しに相手に許可を尋ねるニュアンスです。
ですが、こちらの「I was wondering if~」の方がより丁寧な表現となります。
なぜ「I wonder if~」より丁寧になるのかというと、
まず、進行形の、
- I'm wondering if~
になることで、より"一瞬だけ思った感"が増します。
「~してくれないかなぁ」(wonder)から「~してくれないかなぁ(と一瞬思ってるんだけど)」(be wondering)となり、より遠回しで丁寧なニュアンスになるというわけです。
そして、それをさらに過去形にして、
- I was wondering if~
となるで、「~してくれないかなぁ(と一瞬思ってるんだけど)」(be wondering)から「~してくれないかぁ(とさっき一瞬だけおもったんだけど)」(was wondering)となり、究極的に遠回しになる=丁寧なニュアンスが増す、というわけです。
なので、とにかく丁寧に物事を頼みたいという場合は、この「I was wondering if~」を使えば大丈夫です。
「I was wondering if~」
- 「I wonder if~」よりもさらに丁寧な表現。
- ビジネスでももちろん、初対面の人、公の場などでも使ってもいい。
- 進行形+過去形で超遠回し=丁寧になる。
お願いの内容を伝えるフレーズ
- 「Do~」「Please do~」
丁寧レベル:★☆☆☆☆(命令・タメ口) - 「Can you~?」「Will you~?」
丁寧レベル:★★☆☆☆(タメ口) - 「Could you~?」「Would you~?」
丁寧レベル:★★★☆☆(「です・ます」調) - 「I wonder if~」
丁寧レベル:★★★★☆(丁寧な敬語) - 「I was wondering if~」
丁寧レベル:★★★★★(超丁寧な敬語レベル)
1-2.頼み事をする前に使える便利な前置きフレーズ集
ここまでで、誰かに頼み事をするときの言い方はわかったと思います。
しかし、日本語でもそうだと思いますが、頼み事をするときに相手に話しかけるときのフレーズもあると便利ですよね?
そこで、
- 相手に話しかけるときに使えるフレーズ
- お願い事があることを伝えるフレーズ
の2つをおまけにご紹介しておきます。
①話しかけるときに使えるフレーズ
- ①Excuse me.(丁寧度:★)
- (すみません、、)
- ②Do you have a minute?(丁寧度:★★)
- (少しお時間ありますか?)
- ③Can I just interrupt you for a second?(丁寧度:★★★)
- (少々お時間いただいてもよろしいでしょうか?)
①~③にかけて、より丁寧な表現となります。
ビジネスなどのフォーマルな場面では③"Can I just interrupt you for a second?"を使うのが無難です。
②お願いがあるということを伝えるフレーズ
- ①May I ask you a favor?(丁寧度:★)
- (ちょっとお願いを聞いてもらえますか?)
- ②Would you do me a favor?(丁寧度:★★)
- (お願い事があるのですが、、)
- ③I have something I need you to help with.(丁寧度:★★★)
- (少々手伝ってもらいたいことがあるのですが、、)
- ④I hate to interrupt you but could you do me a favor?(丁寧度:★★★)
- (お邪魔して申し訳ないのですが、お願いを聞いてもらえますか?)
こちらも①~④にかけて丁寧な表現となります。
特に、ビジネスの場などでは③"I have something I need you to help with."、④"I hate to interrupt you but could you do me a favor?"などが無難です。
(①"May I ask you a favor?"では、個人的なお願いをするようなニュアンスとなってしまうのでフォーマルな場では使わないのが無難です。)
2.英語で「~を頼む」と言う2つの方法
続いては、「誰かに頼みごとをされた」「誰かに何かを頼んでほしい」という事実を伝えたいときに使う、「~を頼む」という内容を英語で表す方法をご紹介します。
「~を頼む」という意味を表したいときは主に、
- ask
- request
の2つの単語を使って表現します。
askで「頼む」を表す方法
askという動詞には、日本語直訳で「尋ねる」などと訳されることが多いですが、日本語で言う「頼む」に相当する意味としても使われます。
askを使って「頼む」という内容を表現するときには、主に以下の2つの型に当てはめて使います。
- A ask B to不定詞
(AがBに~するようにお願いする・頼む) - A ask B for名詞
(AがBに~をお願いする・頼む)
たとえば以下のように使います。
- 例)I asked him to send me a copy of that letter.
- ((私は)彼にその手紙のコピーを送るようにお願いした。)
- I asked him for his help.
- ((私は)彼に助けを求めた。)
requestで「頼む」を表す方法
requestでも「頼む」という内容を表すことができます。
askとの違いは、askと比べてrequestの方がより丁寧でフォーマルな表現だという点です。
なので、ビジネスの場などでもよく使われます。
- 例)I requested that she call you later.(request~)
- ((私は)彼女にあとで電話するように言った。)
- He requested permission to travel to Atami.(request that SV)
- (彼は熱海への旅行の許可を求めた。)
make a requestでさらに丁寧に
また、request単体よりもmake a requestを使うことでさらに丁寧な表現となります。
- 例)User can make a reuquest of us to download those catalogues.
- (ユーザーは我々にそれらのカタログをダウンロードするのを申請することができます。)
「頼む」事実を表す表現まとめ
- make a request>request>ask
の順に丁寧でフォーマルな表現。
まとめ
お願いする前の前置きフレーズ
話しかけるときに使えるフレーズ
- Excuse me.(丁寧度:★)
(すみません、、) - Do you have a minute?(丁寧度:★★)
(少しお時間ありますか?) - Can I just interrupt you for a second?(丁寧度:★★★)
(少々お時間いただいてもよろしいでしょうか?)
お願いがあるということを伝えるフレーズ
- May I ask you a favor?(丁寧度:★)
(ちょっとお願いを聞いてもらえますか?) - Would you do me a favor?(丁寧度:★★)
(お願い事があるのですが、、) - I have something I need you to help with.(丁寧度:★★★)
(少々手伝ってもらいたいことがあるのですが、、) - I hate to interrupt you but could you do me a favor?(丁寧度:★★★)
(お邪魔して申し訳ないのですが、お願いを聞いてもらえますか?)
お願いの内容を伝えるフレーズ
- 「Do~」「Please do~」
丁寧レベル:★☆☆☆☆(命令・タメ口) - 「Can you~?」「Will you~?」
丁寧レベル:★★☆☆☆(タメ口) - 「Could you~?」「Would you~?」
丁寧レベル:★★★☆☆(「です・ます」調) - 「I wonder if~」
丁寧レベル:★★★★☆(丁寧な敬語) - 「I was wondering if~」
丁寧レベル:★★★★★(超丁寧な敬語レベル)
英語で「~を頼む」という意味を表すときに使える表現
- ask
- request
- make a request
※make a request>request>ask
の順に丁寧でフォーマルな表現。