英語で相手に何かを頼むときのフレーズで、真っ先に思いつくのは何でしょうか?
「Can you~?」「Could you~?」.....
などいろいろ思いつくかもしれません。
特に、道を尋ねるフレーズで
たとえば「Could you tell me the way to the library?」
というのが有名ですが、
実は、それ以外にもたくさんあります。
ただ、「たくさんあるのはいいけど、どれがどれより丁寧でどういうニュアンスで使われるかわからない」となるかと思います。
そこで、どのフレーズがより丁寧なのかをわかりやすく丁寧レベル順にして紹介します。
丁寧レベル★☆☆☆☆「Do~」「Please do~」
まずは、一番丁寧度が低いものから紹介します。
見出しに「Do~」と書いてありますが、これは命令形のことです。
みなさんご存知のように、他人に物事を頼むときに一番丁寧でない言い方は、いうまでもなく命令形、
つまり、「[動詞]~」という言い方です。
たとえば、「Give me that book」
一応、丁寧レベル★1つとなってますが、丁寧どころか命令なので★0個と考えてもらっても構いません。
また、この命令形の分の頭または最後に「please」をつけた場合も、つけない場合よりは和らぎますが、丁寧とは言いにくいです。
日本人は何故だか「please」をつけると丁寧な表現にになると思い込んでいる方が多いですが、少なくとも彼らが思っているほど丁寧ではありません。
あくまでも"命令形+アルファ"という感覚です。
なので、丁寧度でいうと★1つくらいです。
説明するのは難しいですが、
たとえば、「Please help me」というセンテンスは、
「ちょっと手伝って」「手伝ってよ」くらいの感覚です。
決して敬語レベルの丁寧度とはなりません。
なので、丁寧に話そうと、勘違いをして「please」を連発してると、ムカつかれますので注意;
丁寧レベル★★☆☆☆「Can you~?」「Will you~?」
続いては「Can you~?」「Will you~?」ですが、
これは先ほどの命令形や「Please ~」より一段階丁寧な表現です。
形をよく見ればそれが何故だかわかります。
たとえば
Please give me a pen.
Can you give me a pen?
の2文を見比べて、どんな違いに気が付きますか?
では説明します。
前半の「Please give me a pen」はpenをgiveすることが前提となっています。
それに対して、「Can you give me a pen?」では、相手にpenをgiveするか否かの選択肢を与えています。
つまり、「Can you give me a pen?」では、ペンをくれることができるかできないかを聞くことによって、遠回しにペンをくれと言っています。
日本語でも「~して」と直接言うより「~できるか」を聞いた方が丁寧に捉えられますね。
また「Can you~?」「Will you~?」がある一方で、
「Won't you~?」「Can't you~?」というのもありますが、これらはあまり使われないので「Can you~?」「Will you~?」をおさえておけば十分です。(「Won't you~?」「Can't you~?」は回りくどい)
そして、丁寧レベルですが、
説明するのが難しいですが、「Can you~?」「Will you~?」は、敬語と「~して」のような言い回しの中間くらいの感覚です。
見知らぬ人に道を尋ねるようなときには「Can you ~?」「Would you~?」では少し軽いかもしれません。
どんなシチュエーションで使うかは断定できませんが、友人や同僚などの間柄で使いやすい表現です。
丁寧レベル★★★☆☆「Could you~?」「Would you~?」
では丁寧レベル★★★ということで、丁寧に物事を依頼するとき一番使いやすいのがこの
Could you ~?
Would you~?
です。
丁寧度の目安としては、初対面の他人などに対して使うのにちょうどいいくらいです。
日本語で言うと「~してくれますか」くらいの敬語感覚です。
これは一番使うので絶対覚えておきましょう。
そして、「Could you~?」「Would you~?」の形を見ればわかると思いますが、
先ほどの「Can you~?」「Will you~?」の過去形となっています。
これから紹介するフレーズでもそうですが、基本的には過去形の方が丁寧です。
なぜなら、「Could you~?」のように"過去"で表した方が、「Can you~?」のような"現在"との距離感が生まれ、より遠回しなニュアンスとなり、その結果丁寧となるということです。
この辺の理論は飛ばしてもいいので
ともかく、過去の形の方が丁寧になるということをわかってもらえると十分です。
丁寧レベル★★★★☆「I wonder if~」
先ほどの「Could you~?」「Would you~?」よりもさらに丁寧な定番表現があります。
それは、
I wonder if~
です。
一応「wonder」について説明しておきます。
「wonder」には「wonder」という意味しかありませんが、「wonderはwonderです」と言った
ところで伝わらないので、やむを得ず日本語で表すと、
どうかしらと思う、どうなのかと思う、不思議に思う といったニュアンスです。
そこで、さらに「if」という仮定が入っています。
その結果、たとえば
I wonder if you could help me.
の場合、"もしyou could helpだったらとwonderに思うのですが"というように、かなり遠回しな表現となります。(「wonderに思う」というのは意味が二重になっている気がしますがご了承ください。)
丁寧レベル★★★★★「I was wondering if~」
先ほどにも述べたとおり、基本的に過去の形になるほど丁寧になります。
そこで、「I wonder if~」よりさらに丁寧な定番表現として
I was wondering if ~.
というものがあります。
「I wonder」が「I was wondering」となることで、過去で遠回し感を表すだけでなく、過去進行形で一時的感も含んでいます。
たとえば、
I was wondering if you could help me.
の場合、"もしyou could helpだったらと(一時的に)wonderと思ったりしたのですが"という感じです。
ともかく、かなり遠回しです。
そしてもちろん丁寧な表現です。
また、映画などでもよく聞きます。
細かく言うと他にも他人に物事を頼むときのフレーズはまだありますが、定番なものはひと通り押さえました。
丁寧レベルの度合いははあくまでも目安ですが、丁寧度の順番はこの通りです。
これでまた英語マスターへ一歩近づきましたね。
まとめ
丁寧レベル順
I was wondering if~ > I wonder if~ > Could you~?/Would you~? > Can you~?/Will you~? > Please~/命令形 , please/命令形