- 「"Don't mention it."ってどういう意味なの?」
- 「なぜそういう意味になるの?」
- 「どういうときにどう使うの?」
「Don't mention it.」は直訳すると「それを述べないでください」という意味になりますが、実際の英語ネイティブの会話では、はドストレートに「それを述べないでください」という意味で使われることはあまりありません。
では、どのような場面で、どのような意味として、どのような使い方をされるのでしょうか?
そこで、この記事を読むことで、
- 「Don't mention it.」のリアルに使われる2つの意味
- 「Don't mention it.」の代わりに使えるフレーズ
- 直訳通りに「それについて言及しないでください」という場合
がスッキリわかります。1.リアルに使われる「Don't mention it.」の2つの意味
「Don't mention it.」は主に以下の2つの意味で使われます。
- ①感謝されたときに「どういたしまして」と言うとき
- ②「そのことには触れないでください」「その話については何も言わないでください」と言うとき
基本的には、"①感謝されたときに「どういたしまして」と言うとき"のシチュエーションで使われるがほとんどです。
ただし、これらの2つを丸暗記しようとしても、おそらくすぐに忘れてしまうことかと思います
そこで、なぜこれらのような意味となるのか、その原理を詳しく見ていきましょう。
2.「どういたしまして」として使うときの「Don't mention it.」
"①感謝されたときに「どういたしまして」と言うとき"に「Don't mention it.」を使うのは、基本的に相手に「ありがとう」と感謝されたときに使います。
例)- A:Thank you for everything.
(いろいろとありがとうございました。)
B:Don’t mention it.
(お礼には及びません。) - A:Thanks a lot for dinner.
(夕飯をありがとう。)
B:Don’t mention it.
(どういたしまして。)
どうして「どういたしまして」になるの?
ここで、
- どうして"Don't mention it."が「どういたしまして」という表現になるの?
- どう考えても「どういたしまして」になる雰囲気がないんだけど
と思うかと思います。
たしかに、"mention"は「~を述べる」「~に言及する」という意味を持つ動詞なので、「Don't mention it.」をそのまま直訳すると、
- "それ(it)を述べないでください"
となり、ここから「どういたしまして」的なニュアンスは1ミリも感じられません。
ですが、
- 「Don't mention it.」の"it"=相手が述べた"Thank you"
と考えると自ずと意味がわかります。
すなわち、
- 「Don't mention it.」
→「それ(it="thank you")を述べないでください」
→「感謝の言葉を述べなくていいですよ」
→「どういたしまして」
となるわけです。
これで、スッキリ理解できたと思います。
また、この原理をしっかり理解しておくだけで、「Don't mention it.」=「どういたしまして」というように丸暗記せずともその場で「こういう原理だったからこういう意味だな」と理解することができます。
これでド忘れすることはもうありません。「Don't mention it.」の代わりに使える"どういたしまして"系フレーズ
相手に"Thank you"、"Thanks"と感謝されたときに使えるフレーズは、「Don't mention it.」以外にもたくさん存在します。
なかでも特によく使われるのは以下のフレーズです。~「Don't mention it.」以外の定番"どういたしまして"系フレーズ~- You're welcome.(どういたしまして。)
- Sure.(もちろん。)
- No problem.(問題ないよ。)
- It's my pleasure.(どういたしまして/喜んで)
- Any time.(いつでもどうぞ。)
- You bet.(どういたしまして。)
これらの"Thank you"に対する定番返答フレーズの具体的な使い方や細かいニュアンスなどについては「Thank you」と言われたら、何と答える?にて詳しく解説しています。
3.②「そのことには触れないでください」~その話はせんでええ
1.リアルに使われる「Don't mention it.」の2つの意味でも解説したように、「Don't mention it.」は基本先ほどの"①相手に感謝されたときの「どういたしまして」"として使われることがほとんどです。
しかし、稀に、「Don't mention it.」の直訳の通り、
- 「それについては述べないでください」「そのことには触れないでください」
といった意味で使われることもあります。
「そのことには触れないでください」の意味として使われる具体的な例
といっても、具体的にどんな感じで使われるか想像がつきにくいかと思うので具体的な例を挙げてみます。
例えば、自分が思い出したくない悲しい出来事に相手が言及しそうになったときに、
- Don't mention it.
(そのことについては言わないでくれ(泣))
と言ったりするとき。
他人に知られたくない話題に触れそうになったときに、
- Don’t mention it in him presence.
(彼の前ではそのことについて話さないでください)
というように使います。
例)- Don’t even mention it.
(そのことについては一切言及しないでください。) - Please, don’t mention it in her presence.
(彼女の前でその話題には触れないでください。)
「どういたしまして」か「それについて触れないでください」の見分け方は?
英会話中に相手に「Don't mention it.」と言われたときや、映画の中で聞いた「Don't mention it.」というセリフが、
- 「どういたしまして」なのか「それについて言うな」なのか
の見分け方を知りたいと思うかと思います。
その見分け方とは、ズバリ、
- 前後のフレーズ
- 会話の流れ
で決まります。
しかし、残念ながら、「こういうときはこういう意味!」といったような具体的な型による見分け方の
ようなものはありません。
なので、楽して機械的に判断しようとはせずに、しっかりと自分の英語力で文脈を読み取っていきましょう。