- 「"Be my guest"ってどういう意味なの?」
- 「どういうときに皮肉的な意味になるの?」
- 「"オレがおごる"って言いたいときにも使えるって本当?」
という疑問を持っていませんか?
「Be my guest」は、ネイティブも様々なシチュエーションで使うとても便利なフレーズです。
ですが、「Be my guest」を直訳すると「私のゲストになってください」という訳になり、パッと見、意味がよくわからないですよね?
また、文脈や会話の流れによって皮肉的な意味になったり、相手に気を遣わなくていいことを伝える意味になったりと、ニュアンスがコロコロ変わり得る少々厄介なところもあります。
ですが、この記事を読むことで、
という疑問がスッキリ解決します。
1.「Be my guest」にはどんな意味がある?
実際に、Google翻訳で「Be my guest」を訳してみると以下のようになります。
「私のゲストになります」…
これでは直訳のままで意味不明ですね。
実際のところ「Be my guest」は、基本的に、
- 相手の行動に許可を与えるときに使う、「遠慮なくどうぞ」「どうぞご自由に」「OKよ」というニュアンス
です。
なぜこのような意味で使われるかというのは、以下のように変形して考えるとわかりやすく、覚えやすく、忘れにくいです。
- 「Be my guest」→「私のゲスト(お客さん)でいてください(になってください)」→「気をつかわなくていいんです。OKですよ。」
(※Cambridge 英語辞 より)
be my guest!
something you say when you give someone permission to do or use something:
2.こんなときに使える「Be my guest」
続いては、「Be my guest」が具体的にどのようなシチュエーションで使われるのか/使うことができるのかを見ていきましょう。
「Be my guest」が使われる定番のパターンは、
- 相手に許可を与えるとき
- 「私がおごります」と言うとき
の2つです。
①相手に許可を与えるとき
一つ目の使い方は、
- 相手に「~していい?」と聞かれたときの返答として使う
という使い方です。
具体的には以下の例のように使います。
A:Can I try out your new bicycle?
(君の新しい自転車試してみていいかい?)
B:Be my guest.
(どうぞ遠慮なく)
A:May I use your car?
(ちょっと車使わせてもらっていい?)
B:Be my guest.
(どうぞお使いください。)
日本語訳的には、「遠慮なくどうぞ」「どうぞご自由に」「OKよ」「どうぞ遠慮なくお召し上がりください」「遠慮なくお使いください」など、訳し方は色々考えられますが、いずれも相手に許可を与えるという意味である点は変わりません。
なので、日本語訳に惑わされることなく「相手に"~していい?"と聞かれたときの返答として使う」という本質をしっかり押さえておきましょう。
②「私がおごります」と言うとき
二つ目の使い方は、食事の会計時などに、
- 「私がおごります」
- 「今日は私のおごりよっ」
- 「今日はオレのおごりだ!」
と言うときに使う使い方です。
このような「私がおごります」系の意味になるか否かは、
- その時のシチュエーションや文脈・会話の流れ
で決まります。
逆に、
- 文法的にこういうときには「おごります」になる
といったような決まりはありません。
なので、実際の会話で相手が「Be my guest.」と言ったときも、試験の英文で出てくる「Be my guest.」も、自分が「Be my guest.」を発言するときも、それが「おごります」になるか否かは、完全にそのときのシチュエーション次第というわけです。
実施に「おごります」系として使われるときは、以下の例のような感じで使われます。
Be my guest. I've got a lot of money.
(私がおごるわ。お金ならいくらでもありますわ。)
Let’s eat out for dinner today. Be my guest.
(今日は外食にしましょ。私がおごるわ。)
3.文脈によっては皮肉的な意味にもなるので注意
また、ごく稀にですが「Be my guest」は、
- 「勝手にすれば?」「好きにしろ!」のような皮肉的な表現
として使われることもあります。
これも「私がおごります」のパターンのときと同じで、「文法的にこういう型のときに皮肉になる」のような決まりはなく、
- シチュエーションと文脈・会話の流れ
- 言い方イントネーション(皮肉的な意味で使われるときは"怒り口調"傾向)
で皮肉的な意味になったりならなかったりします。
具体的な例を見た方が分かりやすいと思うので、以下の例を見てみましょう。
A:I am not going to do that no matter what!
(何がなんでも絶対にやらないからな!)
B:Be my guest! But you will need to take full responsibility for your action no matter what happens.
(好きにすれば!でも、何が起ころうともあなたの行動の責任はあなたがとる必要がありますよ。)
同じ「Be my guest」でも文脈によって、「どうぞご遠慮なく」から「勝手にしやがれ!」と180°意味が変り得るので、前後の会話の流れをしっかり読み取ることが重要です。
また、自分が使うときには相手に皮肉だと誤解されてしまわないように気を付けましょう。
4.「Be my guest」と似たような意味を表すフレーズ
「Be my guest」以外にも「いいよ。」「OK」といったように相手に許可を与えるフレーズは他にもたくさんあります。
そのなかでも定番なものをまとめてご紹介します。
①By all means
- By all means.(もちろんいいですよ。/是非お願いします。)
"means"には「手段」という意味があります。
すなわち、
- 「by all means」→「すべての(all)手段(means)を用いてでも(いいよ)」→「もちろんいいですよ」「是非お願いします」
ということです。
A:Would you like to go see a movie together with me this weekend?
(今週末一緒に映画観に行きませんか?)
B:By all means.
(もちろんいいですよ。)
②Why not?
- Why not?(もちろん)
"not"というワードがあるので一瞬、断る意味かと思いがちですが、これも「いいよ」と許可を与えるときに使われるフレーズです。
なぜかというと、
- 「why not?」→「なぜnotって言うと思う?」→「いいよ」(許可)
という流れで結果的に相手に許可を与える意味となるわけです。
例えば「ペン貸して」と言われて「Why not?」と言ったら、「なぜ貸さないと思う?(=貸すよ)」という感じです。
日本語で「なぜ貸さないと思う?」という言い方すると面倒くさい奴になりますが、英語圏では誰でも普通に使う言い方なので安心してください。
A:May I use your pen?
(ペン使っていいかい?)
B:Why not?
(もちろんいいわ。)
③Sure.
- Sure.(もちろん)
これは解説するまでもなくド定番な肯定フレーズですね。
日本語の感覚で「もちろん(いいよ)」「承知いたしました」という感じです。
A:May I ask a question?
(質問してもよろしいでしょうか?)
B:Sure, go ahead.
(もちろん、どうぞ。)
④With pleasure
- With pleasure.(どうぞ喜んで。)
「pleasure」は日本語で「喜び」という意味の名詞です。
すなわち、
- 「With pleasure」→「喜びと共に(いいですよ)」→「どうぞ喜んで」
という感覚です。
A:Would you like to travel through space together with me next year?
(来年一緒に宇宙旅行に行きませんか?)
B:With pleasure.
(喜んで。)
⑤No problem.
- No problem.(問題ないよ。)
これも説明するまでもなく超ド定番なフレーズですね。
念のため解説しておくと、
- 「No probrem」→「問題ないよ」→すなわち「いいよ」
ということです。
A:Do you mind waiting for just three minutes?
(3分だけ待ってもらえますか?)
B:Sure, no problem.
(ええ、いいですよ。)
⑥Go ahead.
- Go ahead.(どうぞ。/いいですよ。)
「ahead」は「前へ」「前方へ」という副詞です。
すなわち、
- 「go ahead」→「前に(ahead)進め(go)」→「その作業を進めていいよ」→「いいよ」(許可)
となるわけです。
A:May I ask a question?
(質問してもよろしいでしょうか?)
B:Sure, go ahead.
(もちろん、どうぞ。)